谷川岳一ノ倉沢烏帽子沢奥壁南陵(2012-6-4)

剱岳・穂高岳と並んで、日本三大岩壁の一つに数えられる谷川岳一ノ倉沢。その内でもフェースクライミングの入門ルートとして人気が高い「一ノ倉沢烏帽子沢奥壁南陵」に3人パーティの一人として行ってきた。ゲレンデ以外の外岩のクライミングとしては北岳パッドレスについで2度目となる。谷川岳と聞くと今から50年程前、一ノ倉沢衝立岩の宙吊り遺体回収に自衛隊によるザイル銃撃が思い出される。今回の南陵はこの時期沢を覆っている雪渓を遡り、テールリッジ末端から中央稜基部まで汗をかき、そこから左側の烏帽子沢をトラバースして南陵テラスに至り、ここから7P~8Pのクライミングをして懸垂下降で南陵テラス付近まで戻る計画

画像一ノ倉沢駐車場から

画像5時頃起床、センターの外に出てみると快晴、昨夜ちょっと飲みすぎて頭が重たかったが冷たい湧水で顔を洗うとすっきり。片づけと朝食を済ませ一ノ倉沢駐車場へ着いたのが5時40分頃。ここで登攀装備を着け出発は6時

画像雪渓は締まっていて歩き易い。特にアイゼンを付けなくとも滑ることはなかった

画像テールリッジへの取付き箇所でパーティのメンバーは必要が無くなったストック等をデポしていた。リッジへの取付きは岩場でフィックスロープが張られており楽にリッジへ出られる

画像ここから暫く岩混じりの灌木帯が続き、ここを抜けるとスラブ帯が延々と続いている。しかしここもフィックスロープが張られており安心して登攀出来る。この先は灌木が混じった岩稜帯でテールリッジの終了部(中央稜の取付き部)まで続く。衝立岩中央稜を登攀するにはこのテールリッジの終了部から登るとの事。
 登攀中のテールリッジから三角形の衝立岩が圧倒的に迫って来るのは感動的でもある

画像南陵の登攀はここから烏帽子沢スラブに走るバンドをトラバースして南陵テラスまで行かねばならない。このトラバースは中央カンテ、凹状ルート等の登攀及び懸垂下降時に発生する落石が注ぐところでもあり、慎重且つスピードが要求されている

画像南陵テラスに着くと先行パーティが1P目(Ⅳ)の登攀準備中で我々は暫く休憩。そして先行パーティの登攀を観察する。相当ロープの流れが悪いようである。
先行パーティの状況から1P目を上部のチムニーと下部の逆層の岩場に分けて登ることにした。1P目下部は私がリード。登っていると適度にランニングビレー点があり問題なくビレー点に到達。ゲレンデとは異なりビレー点は錆びついたピトンでカラビナが入らず、細身のスリングで対処、本チャンの岩場はこんなものかと臨機応変の対応が求められる

画像1P目上部のチムニーはTさん、取付きで足場が濡れて手こずっていたが、そこを乗越すと後は楽にビレー点まで登り切り我々のビレー態勢に入る。我々の指導者であるMさんがフォローで登るが取付きを越せず、私が先に登りお助けスリングを出して対応

画像2P目(Ⅳ)は順番から私がリードで登る。特に難しくは無かったが後から聞くとランニングビレー点を2か所程見落とした様子

画像3P目(Ⅱ)は草着きを行く。高度が上がるにつれて左側に滝沢スラブが陽を受けて輝いて見え、更に東尾根の先にはシンセンの頭の異様な形が目に焼き付く

画像4P目(Ⅳ)はロープの流れを考慮し2ピッチに分けた。始めのピッチはルートをよく知ったMさん、左へ回り込んで見えなくなったと思ったらビレー解除のコール

画像後半はTさんリードで難なく登り切り、我々をフォローする

画像5P目(Ⅳ)は私がリード、通称馬の背と言われている高度感のあるリッジで、徐々にロープの引きが重くなり、奥壁側のクラック手前のビレー点でピッチを切った。ここのビレー点も錆びついたピトンのみで、懸垂下降用のロープも通っているため、カラビナは掛けられず細めのテープスリングで対応した

画像6P目(Ⅴ)はTさんがリード、ここは岩に水が浸みだした垂壁で資料ではランニングビレーは豊富との事だが濡れた岩の登攀は怖い。Tさん慎重に登り切った。ここをフォローで登ったがリードが大変苦労して登ったことが良くわかった。ここで登攀終了

画像登攀終了点から見た烏帽子岩

画像帰路は6P目のビレー点から5回に分けて懸垂下降で南陵テラス下部のバンドまで降りたが、初めの懸垂を除き全て懸垂ルートを熟知しているMさんがトップを切って降りて行った。どこか記憶が定かでないが空中懸垂が2か所あり、気持ちの良いものではない。この懸垂、他パーティが先行していて、各懸垂点で長い待ち時間が発生した

画像3P目ビレー点から懸垂降下

画像2P目ビレー点から懸垂降下

画像烏帽子沢の帰路トラバースは烏帽子沢スラブを真下に見ながらの下りで、足場が悪い上滑る恐怖感が先立ち、真面に立って歩けない状況

画像下りのテールリッジのスラブは岩が乾いていたせいかアプローチシューズのフリクションが良くきき、ここは快適な歩きが出来た





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この記事へのコメント

あた
2012年06月13日 18:44
先日、お邪魔虫したpartyです。
「k2couple」のあたと申します。

各ピッチで、ずいぶん待たせちゃってごめんなさい(^^;
でも、一緒に登った方の記録を拝見するのは、嬉しいものですね。
alamo
2012年06月14日 10:18
あたさん
初めまして。雪渓を登っていた時には3人パーティと思っていました。
南陵テラスで4人と知り、2パーティに分けて登攀するのかと思っていたのが
4人での登攀、どのようにして登ったのでしょうか?
あた
2012年06月14日 19:33
1-2-1ですよ(^^
hpをご覧になってくださいませ♪

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